
たらみの創業者が、青果の卸業から常温流通のフルーツゼリーを世に出して20年。フルーツゼリーのマーケットは、年間250億~280億円程度(メーカー売上規模)と推定され、成熟期にあると言われています。
創業以来、「果物を、より美味しく手軽に食べていただきたい。安全、安心な商品をお届けしたい」という使命を追求してきた私たちは、さらに「果物のこと」をもっと知りたい、知らなくてはならない、と感じています。
一方で、ここ数年、産地偽装や殺虫剤混入など、食の安全を脅かす事件が継続的に発生しています。私たちは従来HACCPの手法を用い、さまざまな危険性を検討してきましたが、視点を変えた検討が必要であると強く感じました。
このような背景から設立した「たらみ果物野菜品質研究所」には、2つの目的があります。一つは、「果物・野菜が持つ機能性成分から、新しい食品を研究開発すること」、そしてもう一つは「原料果実や包装容器、水に至るまで、食の安全を厳しく監視し、安心して食べられる商品を提供し続けること」です。


新設の研究所には、果物や野菜の成分分析を行う研究室と、細菌の研究を行うクリーンルームがあります。
果物・野菜には生活習慣病・免疫調整作用等の効果が認められる機能性成分があり、世界中で研究が進められています。例えば、柑橘類はβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド類やフラボノイド類、イチゴはポリフェノール類であるアントシアニン、カテキンが含まれ、さまざまな効果が報告されています。
このように健康に役立つ果物・野菜の機能性成分に関した研究を、最新鋭の分析機器UPLC MS/MS(超高速液体クロマトグラフ/タンデム質量分析装置)とGC MS/MS(ガスクロマトグラフ/タンデム質量分析装置)を導入して行い、食による社会貢献を目指します。
まず、長崎県でも生産量の多い柑橘類とイチゴの研究に取り組み、大学や国、県などの研究機関との協力体制を強化して、迅速な研究成果を出せるようにします。また、当社のフルーツゼリーを成分分析し、商品付加価値を明確にして消費者の食管理に有益なデーターを提供します。さらに、世界中の果物・野菜の研究も行い、新しい食品の開発を行います。
UPLC/MS/MS
(超高速液体クロマトグラフ/タンデム質量分析装置)
GC/MS/MS
(ガスクロマトグラフ/タンデム質量分析装置)

従来よりISO9001・HACCPに基づき品質管理を行ってきましたが、さらなる品質管理体制の強化に努め、「食の安全」を保証していきます。今回のGC/MS/MS、UPLC/MS/MS導入によって、分析研究のみならず、品質保証体制についても強化することができます。

今までは外部検査機関でしか検査できなかった残留農薬に関してもGC/MS/MS、UPLC/MS/MSを用いた自社分析で、約580種類の検査が行えるため、検体数の大幅拡大、リスクの大幅軽減、迅速な対応が可能となりました。 年間2,000検体(昨年度の20倍)の検査の実現により、果肉・果汁すべてのロットで使用前検査が可能となるため、より高い安全性を保証できます。
さらに、海外の缶詰原料、冷凍原料生産工場およびの農園の生産者にまで踏み込んで管理し、完全なトレーサビリティを確立していきたいと考えています。

残留農薬以外の化学物質においては、包装資材も含めたすべての原料の製造工程で可能性のあるリスク化合物をリスト化します。それらの化合物に関して自社管理基準を制定し、定期的な検査を実施して、より高い安全性を確保します。
また、食品におけるメラミン混入のような事件・事故が発生した場合も、自社検査体制を構築することで、商品の安全性確認に関してより迅速な対応が可能になります。
水については、多良山系の地下水を使用し、残留塩素濃度、pH、色度、濁度を毎日1~2回測定、細菌検査を月1回実施しています。社外検査も以前は26項目を年2回実施していましたが、現在は10項目を月1回、26項目を年1回、51項目を年1回と頻度を増やし、安心の実現に取り組んでいます。




製品アイテムごとの細菌検査や原料の細菌検査はこれまでも行ってきましたが、工場内のクリーンベンチの増設により、その確認頻度を上げ、安全性の確認を強化して、工程が確実に管理されていることを確認します。
さらに、研究所に設置したクリーンルームで、製品特性を考慮した細菌の添加実験を行い、細菌制御の科学的根拠の充実をはかります。
